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eyelessfish





ぼくはいつもぼくなんて言ってるけど、
ちょっとボーイッシュな「女性」であり、
彼女と付き合ってから
もう性別なんてまあなんでもいいや、
ってくらいにどうでもよくなった。
男らしく女らしくというのにあまりこだわりを持たなくなり、
自然に生きている。
彼女は元々ノンケというやつで、
なんの疑いもなく、男を愛してきた。
本来は、厚い胸板と低く甘い声と、
男臭い汗のにおいか好きなメスだった。
なのに、どうしてかぼくと付き合っている。
彼女は付き合うときも何も悩まなかった。
ぼくのことを好きだと思い、
必ず手に入れようとした。
そして手に入れた。
それだけのことだった。
彼女はぼくと付き合ってから、
あくが抜かれたようになったらしい。
同性同士で付き合うということは、
恋人としだけでなく、
同じ性別という「仲間」という安心感があり、
打ち解けるのには時間はかからなかった。
彼女はぼくと過ごすことで安心と安全になれ、
出会った頃よりも少し丸くなり、
(心も体も。)
穏やかになった。
彼女に出会ったばかりの頃、
プライベートで初めて食事に行ったとき、
仕事で会うときには見えない、
なんともいえない危うさが瞳の奥にあった。
これが男の中のオスを放っておかないのだな、
と、ぼくは過去のことを知った後で納得した。

さて、
昨日久しぶりにおしゃれをして、
友達と出掛けた彼女だが、
帰ってきた彼女を見て、驚いてしまった。
あの時の、出会ったときの「メス」が、
彼女から僅かに漏れだしていたのだ。
「〇〇ちゃん、かつてのメスが出てきてるよ。」
ぼくはおかしくなって、けっこう笑った。
おしゃれして出掛けて、
久々のご登場だった。
単純な彼女が面白いし、
そういえば、彼女は男に抱かれるメスであったことを知り
ぼくは少し複雑になる。


「たまにはそうやっておしゃれして
友達と出掛けようよ。
きれいになって帰ってくる〇〇ちゃんがおもしろいよ。
いやあ、出てるね、メスが。笑」

「あら、きれいになったらモテちゃうけどいいの?」

「それは困るねえ。」

「ふふ。〇〇ちゃんにきれいって言われてうれしくなっちゃう。」

彼女はそんなことを言いながらぼくにしがみついて笑って見せた。


やはり、雌ヒョウだよね、この人は。



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