eyelessfish
2015.04.22_13:07





ぼくは彼女の名字が好きです。
三文字のその名は、
彼女の整ったおっとりした字によって
やわらかくやさしい文字になります。
書き順などお構いなしに居心地よく書く
その文字の丸みも好きです。
ぼくは彼女のことを
その名字に「さん」をつけて呼びます。
社会的にも恋人としてもぼくにはその呼び方が
一番ふさわしいと思っています。
彼女の物語や背景が全部つまったその名がぼくは好きだからです。
「いつまで名字で呼ぶの?」
って彼女はさみしくたずねるときがありますが、
ぼくはその意味を解ってほしいと願っています。

一方の彼女はぼくのことを
とても親しみのこもった呼び方で呼びます。
名字を省略し、「ちゃん」をつけた呼び方です。
山田さんをやまちゃんとか、
島田さんをしまちゃんとか
近藤さんをこんちゃんとか
そんな風に呼ぶときの呼び方です。
ぼくの名字は至って普通だけど
彼女がそのように呼ぶと
選ぶのが楽しい食事のメニューのような
魅力がつまったものに思えます。
ぼくの人生に登場した彼女が誇らしく思えます。

だからぼくはずっと彼女のことを○○○さんと呼びます。
そうやって呼ぶたびに愛してるのねと思うからです。


はじめから変わらないルールだけど
意味が変わったのです。
気づいてくれるかな?






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