eyelessfish


朝って暑いのだから、
涼しいうちに早く寝て、
涼しいうちに起きればよいのだけど、
暑いなあ暑いなあと言っているうちに、
深夜2時くらいになって、
暑さで何度も目が覚めて、
なんだかぬるま湯の中を泳ぎ続けたような
そんな疲れを伴って、大体9時くらいに起きる。
蜘蛛がクーラーの間から落ちてきたのを見てから、
クーラーはテープで塞がれ、
それを使うなんてことはこれから1度だってないだろうから、
暑さには耐えるしかない。
今、思えば、あの、
夏、クーラー、毛布、裸
という贅沢をもっとしておけばよかった。
扇風機は今日もうわああああーと回って、
まるで叫ぶように風を撒いています。

暑中お見舞い申し上げます。



面白おかしい事情はもはや何もありませんが、
思い出というものがいつもきれいであることに救われています。



夏、扇風機、強風、裸、氷入りの麦茶


今も幸せです。



弱さを見せない人の弱さが、
伸びた前髪のそよぐところから見えてしまって、
どきりとするあの気持ちは何でしょう。



他人のことを再び、
もっと見ていたく、知りたく思うこの気持ちを
今は大切にしたいです。





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子猫がいるときに、本をたくさん読んだ。



子猫はたっぷり遊んでやらないと寝ない。
うとうとしてきたら膝に乗せてやる。
体操座りのような格好になったぼくの膝とお腹の間に子猫はびたりとはまりこむ。
ぼくが本を読み始めると、
子猫は本に置かれた指先をきちんと見つめる。
ページがめくられる度に正義を持って制止する。
それを何度か繰り返しているうちに子猫は眠る。
膝から落ちていく頃、消灯となるわけだ。



幸せだったな、それも。




本が好きな者同士で結婚した人がいるけど、
休みが重なった日は特に何もせず、
好きな本を読んで過ごすらしい。
一言も話さず、お互いが好きな本を黙々と読むのだとか。



幸せだろうなあ、それも。



相手がいるから安心してできる読書ってあるかもなあ。


最近、おっちゃんの友達ができて、
そのおっちゃんから借りた藤沢周平の文庫が読めない。
1冊は読んだのだけど、また貸してくれた2冊目が読めない。
情緒にやられちゃうのがわかってるから、
だから、向き合えないのだ。
それがおっちゃんとおばちゃんの生き方そのものだから。



「ぐっとくるやつもあるぜ。」
ってさりげなく渡してきた本。
ぐっとくるのがわかってるから読めないぜ。











ごめんなさい。





クリープハイプの歌の通りに、
鍵を返してもらいました。

彼らの歌を聴いて、別れの手順を覚えていました。
本当にこんなことになるのだと、
他人事が自分の事になった瞬間、
おおすごいなあ、本当だなあと感心しました。
こんなもんかーと思ったし、
こんな感じかーと後からじわじわ、
ズキズキしました。

なぜか、その時思い出した歌は、
「愛、あなたと二人、花、あなたと二人、
恋、あなたと二人、夢、あなたと二人、
二人のため世界はあるの、二人のため世界はあるの」

『世界は二人のために』という曲名だったんですね。




ーー君と会えるならどんな手も。

そんな気持ちに陥りそうになっていました。
ぼくはまた、彼女の手を握りました。
その瞬間、身体を満たしたのは、
幸福感でもなく充実感でもありませんでした。
物足りないような、
空を掴んでいるような感覚でした。
簡単に握れるようになってしまったこの手を、
もう二度と握ることはない、そう思いました。




「一番好きなのは君だよ。また会いに来るね。」

彼女の言葉はなんと甘い言葉でしょう、
なんと、危うく脆い言葉でしょう。



ぼくのほうが彼女を愛していたとか、
彼女のほうがぼくを愛していたとか、
そんなことは計り知れないもので、
どうでもよいことです。
ぼくたちはただ、
お互いに持ち寄ったパーツが合わなくなってしまって、
それを無理矢理はめ込むのをやめることにしたのです。



歯ブラシはいつ捨てるのか、
それもいつか歌ってくれますかね?



「キャロル」を読んだときに、
台詞について、それが古典になることについて、
二人が話す会話がありました。

「業」なのかな。やはり、これも。
ぼくも人類、人間ってことです。



最後は夢で終わるなら二人だけの世界もあるかもしれません。





2017.07.02_00:40

誰もぼくの異常には気がついていないのです。

前髪の後ろに長引くニキビが何個もできたこと、
眠れない夜、本を力尽きるまで読んでいること、
奪うために口づけしたいと願ってしまうこと、
暗闇の中、何かの動物を轢いてしまったこと、
罪悪感で息苦しいこと、
目が何度も熱くなり、ずっと痛いこと、
もてなしてもらったケーキを
スーパーのトイレでそっと吐いたこと。

自分以外の人に前向きな言葉をかけ続け、
冗談を言って、笑って、気を遣って、
みんなが好む、愛する人物になろうとしています。
笑った顔がくせづいて、
笑わせる前から考えただけで笑っています。



ああ、ただ一人、
あの子は気がついて、
夜ぎゅっと抱き締めてくれたのかもしれない。


夜は敵、雨あがりの熱気は復讐。まるでね。






忠実に書くか、
抽象的に書くか、
とても悩むけれど、
昨日記事を一つ書いて、
それは予感が突き動かしたからですが、
その予感の通り、
本日、彼女に彼氏ができた報告を受けました。

泣きたくなった分、
コーラを飲んで堪えました。
炭酸がシュワっと鼻腔をついて、
涙は弾けてしまいました。

いよいよこの時が来たというわけです。


冷たくしたことが仕打ちで、
距離を置いたのは仕返しでした。
あらゆることを失って、
それきりだと思っていました。
愛してくれたことが施しでした。
それも失ったと思ったけれど、
今もここに。
感謝しています。